近畿大学と言えば「水産研究所」の養殖クロマグロやその直営店が有名ですが、近畿大学は水産研究所だけではありません。
近畿大学には法学部や経営学部、医学部、工学部、理工学部、薬学部などさまざまな学部があり、多くの学生が日々学び、そして社会貢献活動をしています。
近畿大学では学内で培った知識を広く役立てようとさまざまな活動をしていますが、今回は経営学部と工学部、経済学部の学生と各学部の教授・准教授、そして企業による連携プロジェクトをご紹介します。
これを読めば近畿大学の学生や講師が、地域社会や農業、交通、生活必需品制作にいかに貢献しているかがわかりますよ。
近畿大学経営学部山縣ゼミの学生と株式会社友安製作所が共同開発した「鉄総掛(アイアンマルチハンガー)」が発売されました。
発売されたのは令和2年2月9日、場所はエディオンなんば本店6階「友安製作所×EDION」コーナーで40セットが店頭先行販売されました。
この鉄総掛(アイアンマルチハンガー)は、近畿大学経営学部の学生が商品の企画からプロデュースやプロモーション方法などを企業に提案し、デザイン性の高い金属加工を得意とする株式会社友安製作所が商品を制作。
出来上がった商品は、シンプルでお洒落なデザインが特徴で、シンプルゆえに和風・洋風を問わずどんなお部屋にもマッチするのが特徴です。
鉄製なので強度も申し分なく長く使えるハンガーですし、タオルや衣類だけではなくスプレーを掛けて保管したりドライフラワーで飾る、日用品やアクセサリーを吊るすなど使い方はいろいろ。
商品は扉に取りつけるタイプと壁に取りつけるタイプの2種類ですが、どちらも扉や壁に傷をつけることなく使用でき賃貸住宅でも安心して使用できるのがウリ。
黒、シルバー、ゴールドの3色展開で大きさも、横幅S:35cm、M:60cmと色や大きさを選べるのが魅力です。
ゴールド色のハンガーはなかなか見かけないので、高級感や非日常感を求める方のニーズにピッタリ。
商品PR動画も制作済みで、YouTubeの「友安製作所チャンネル」で視聴できます。
商品パッケージにも学生のアイデアを取りいれており、本格的な連携プロジェクトとなっています。
本格的な販売は2020年4月を予定しており、フレッシュな学生のセンスがどこまで受け入れられるか注目ですね。
情報化社会が進み、以前にもまして社会のスピードが加速しビジネスシーンもめまぐるしく変化しています。
日々変化する環境のなか、企業や人材のマネジメント力や経営の実務力、情報管理力をもつ人材が求められているのが実情です。
近畿大学経営学部では「企業経営コース」「ITビジネスコース」「スポーツマネジメントコース」の3つのコースで基礎や応用はもちろん、より実践的な経営感覚を学び社会に生かせる人材育成を目指しています。
近畿大学工学部・情報学科の教育情報システム研究室
講師とゼミ学生3人は、大阪府高槻市にある高槻阪急で農作物の販売につながる販促システムの実証実験をおこないました。
LINEのBot機能を使った「VEGETOMO(ベジトモ)」と呼ばれる農産物販促用システムは、すでに広島県内を中心に実証実験が進んでいましたが、今回はより人口が多い都市部での実施となりました。
今回の事業は本研究(べジトモ)に着目した、三井物産アグロビジネス株式会社の提案による近畿大学との連携プロジェクトです。
このべジトモには「商品を探し比較する」「料理レシピや野菜の使い方を探す」「イベント情報取得」「より閲覧数の多い(注目されている)生産者を探す」などの機能があり、一度LINE登録すればリアルタイムで農家からの情報をチェックでき、希望に合った商品やレシピを探すことができます。
LINEのBot機能を導入することで、相手と会話するような感覚で最新情報が取得でき親近感がわくと好評。
また気に入った農家のHPやSNS(フェイスブックやツイッター)に誘導するためのリンクもあり、農家自身が発信する情報をより得られやすくなっているのも特徴です。
消費者の側としては「できるだけ地元の野菜を食べたいが、どの野菜が地元の物かわからない」「珍しい野菜があっても調理の方法がわからない」などの悩みがあり、農家側も「作った農作物をより効果的・具体的にアピールしたい」「レシピを発信したい」などの要望がありました。
その両者をLINEのBot機能とITシステムで結ぶことで、消費者と生産者との情報共有を実現し、販売促進に貢献できたと分析しています。
今後は通信ログの解析から、販促システムがどれくらい消費に貢献したのか、予想される売上高、付加価値向上など具体的な数字もはじき出せるようです。
近畿大学工学部のカリキュラムは実に多彩。
1年次は基礎学力支援プログラムや導入教育フレッシュマンゼミナール、特修プログラム、課外授業などで大学の雰囲気やカリキュラムの流れ、論文の書き方など基本的なことを学びます。
2年次以降はJABEE(日本技術者教育認定機構)に受審に向けたカリキュラムの実施、語学研修・交換留学、卒業研究ゼミナール、卒業研究などを中心に展開。
とくに大学生活に慣れない時期の1年次の丁寧なカリキュラムは、学生にとって親御さんにとっても心強いものです。
但馬地域に位置する豊岡市は少子高齢化のため市の人口が年々減少しており、生活の重要な足となる公共交通システムを長期にわたって維持することが課題になっています。
そこで近畿大学経済学部・新井研究室の学生と新井准教授による「豊岡市公共交通再編プロジェクト」がスタートし、1年5ヶ月の期間をかけて豊岡市竹野地域のバス交通体系の見直しと再編を研究。
豊岡市は人口減少に悩む地域ですが、観光資源が豊富で夏は海水浴客や合宿する学生が多く、冬は豊富な海の幸を目当てに大勢の観光客が訪れます。
また市内には温泉施設も多いため年間を通して観光客が多く来訪するエリアでもあるため、地域が主体となって維持管理運営ができる公共交通の分析結果・政策提言を令和2年2月18日・豊岡市役所・竹野振興局会議室でおこないました。
これをきっかけに長期間持続可能な公共交通の実現に向けて、一歩踏みだせるものと期待されています。
近畿大学の経済学部は「理論・計量分野」「財政・金融分野」「産業・情報分野」「歴史・社会分野」の4つの分野を展開。
移り変わりの激しい昨今の経済状況に柔軟に対応できる人材づくりを基本に、幅広い経済の知識が学べるカリキュラムとなっています。
経済学部では2014年に日本ではじめての「経済心理学コース」を新設し、行動経済学だけではなく心理による経済学が学べると好評です。
海外留学プログラムも充実しており、海外で幅広い知識吸収や経験を積みたい学生にも対応。
基礎から応用、理論から実践へと学生を確実に成長させてくれる講師陣とカリキュラムが近畿大学の強みです。
近畿大学にはさまざまな学科があり、毎日多くの学生が学んでいます。
近畿大学は学内で決められたカリキュラムをこなすだけではなく、市中に出てより実践的な勉強をおこなうため、企業や自治体などと共同で官学連携プロジェクトを積極的に推進。