今回は近畿大学東大阪キャンパスの学部に進学を希望する学生さん向けに、近畿大学の「産学連携」についてご紹介していきます。
近畿大学は産学連携の実績を数多く積んでいます。
産学連携にはメリットがあり、大正製薬や牛乳石鹸など大手企業との実績も複数ありますので、その具体的な内容も見ていきましょう。
近畿大学がおこなっている産学連携とは、企業と高度な専門知識をもつ大学などが連携して、新製品の共同開発や新事業の創出をすることをいいます。
簡単な実験や製品の性能試験などのニーズに合いやすくメリットもあるため、現在では増加傾向です。
産学連携のメリットとしては、大学教員という研究者がその分野の専門家として企業に対して必要な知識や経験、研究スキルで協力できるという面があります。
また大学はそれぞれの分野で最先端の研究をしており、充実した設備も完備されているので、連携によるそれら設備の活用も研究開発の大きな力となるのがメリットです。
さらに企業と大学が連携する場合、助成金などの制度が活用できる場合もあります。
新しい研究開発には多額の費用がかかる場合がありますので、連携により低予算でも効果をあげられるような方法を模索することが可能なこともメリットです。
また最近では少子化による人手不足も懸念されていますので、産業連携は人材の確保という面でもメリットになります。
近畿大学は産学連携の実績が素晴らしく、民間企業からの受託研究件数全国1位を獲得しています。
さらに研究費受入額も、西日本私大1位を記録しているそうです。
教育や研究を通して社会に貢献する実学教育がおこなわれていることを、裏づける数字と実績になっています。
これらもすばらしい数字ですが、総合大学として日本最大級のスケールを誇る近畿大学は志願者数全国1位、知名度全国1位などの実績もあり、さまざまな視点から見ても学内外からの期待の高さがうかがえます。
近畿大学がおこなった産学連携の実績例として、経営学部×大正製薬のコラボについてご紹介していきましょう。
この産学連携プロジェクトは、大正製薬の栄養ドリンク、「リポビタンD」のラジオCMを経営学部の学生が考えるというものです。
実際の流れとしては、まず大正製薬、電通、産経新聞の方々を講師に招いた特別授業から始まります。
授業の中では大正製薬の方から「リポビタンD」の話を聞き、ラジオCMを企画する上でのコツを学びます。
そこで与えられたお題に対して学生たちは案を挙げていき、選ばれた4案の優秀作品は実際にラジオ大阪のスタジオで収録し放送されることになりました。
この大正製薬との産学連携は、マーケティングという実戦型の科目を実際におこない、その後の座学で内容を吸収していくことを目的にしています。
近畿大学の教授は、プランを作って人の動きがどう変わったか観察すること、大学全体に活動を認知してもらい手ごたえをつかむ経験、さらに大きなプロジェクトで失敗した場合に何を学ぶかが大事だと考えています。
もう1点の実績として、文芸学部文化デザイン学科×牛乳石鹸のコラボをご紹介します。
牛乳石鹸の赤箱は2018年で90周年ということでお祝いのイベントを多数おこなっており、赤箱の「もこもこ洗顔泡体験」をコンセプトにした期間限定ショップ「赤箱AWA-YA」の中で、ゼミに所属する学生が1つの展示ブースをプロデュースすることになりました。
学生たちに課された目標は、「10日間で来場者数1万人」と「古めかしいイメージを払拭し、固形石鹼を若い女性に使ってもらう」という内容です。
企画を考えるため、牛乳石鹼共進社の安田工場に見学に行ったり、若い女性が喜んでくれそうな企画を調べたりと、試行錯誤を重ねます。
そして学生たちが考えた企画は「牛乳石鹸の赤箱の泡立ちをイメージしたボールプール」です。
お客様が参加して楽しめ、インスタなどにアップしたくなる視覚的な可愛さの詰まったコンテンツであることを前提に、体験型のアート展示を考え本社プレゼンをおこないました。
イベント一般公開前には開催場所で搬入をおこないます。
当日は学生がつくったボールプールのほか、泡パック体験、2万個の赤箱のお部屋、限定グッズ販売などさまざまなブースが用意されました。
反響は大きく1時間待ちの長蛇の列となり、平日も休日も列が途切れないほどの盛況ぶりで、実際に参加してくださった方々からインスタやTwitterなどのSNSで、嬉しい感想をいただくこともできました。
学生たちは牛乳石鹸とのイベントで実際に展示ブースをプロデュースしてみて、さまざまな観点から物事を見なければならないことを学んだそうです。
近畿大学が行なった産学連携の実績例として、マツモトキヨシとのコラボについても見ていきましょう。
これは株式会社マツモトキヨシホールディングスと近畿大学が2019年に包括連携協定を締結したもので、産学連携による化粧品などプライベートブランド商品の開発を目指す内容です。
さらに健康寿命延伸に向け、地域医療の中核を担う薬剤師・登録販売者の養成を図ったり、マツモトキヨシから講師を招き、社会人基礎力などを養う新規講座を新設したりという内容も含まれます。
具体的な連携事業の実績としては、PB商品の共同研究や健康に関する各種プロジェクトの設置として、学生・教員から商品プランを募集し、商品開発、流通、パッケージデザインなどマーケティングのすべてを産学連携でおこなうそうです。
また、管理栄養士を活用した健康レシピの研究や共同考案、健康増進相談会などの実施も検討します。
学生向け講座の開設もおこない、薬学部・農学部を中心とした全学部の学生を対象に、登録販売者資格取得支援講座や社会人基礎力を養うためのヒューマンスキル講座なども検討されるそうです。
さらにマツモトキヨシ奨学金として、学生を対象にした給付奨学金制度を創設します。
具体的に2020年秋ごろまでに商品化を目指しており、プロジェクトを推進する専用スペース「マツモトキヨシACT(アクト)」を近畿大学東大阪キャンパス内の産学連携拠点「アカデミックシアター」1階に開設しています。
学生ならではの発想やアイデアから、マツモトキヨシHDらしい驚きのある革新的なプロダクトを生み出すことで、10代から20代の若年層の取り込みにもつなげたい考えです。
学生にとってもマツモトキヨシは、膨大な顧客データを有し商品開発に活かしている点で一般的なメーカー企業の商品開発とは異なるので、その一連のプロセスに関与できることは貴重な経験になるだろうと考えられています。
東大阪市×近畿大学薬学部×枚岡・河内・布施薬剤師会は、東大阪災害薬事サポーター養成に関する協定の締結をしました。
災害発生時、災害医療活動に従事する薬剤師は不足することが予想されるため、薬剤師を目指している薬学部学生に向けて「災害薬事サポーター養成講習会」を開催し、災害医療および薬事に関する知識を取得してもらう内容です。
これにより災害医療活動において、薬学的知識は必要だが薬剤師資格は必要でない業務を薬学部学生に、資格の必要な業務は薬剤師会会員にと、それぞれ役割分担を図ってより充実した災害医療活動をすることが可能となります。
市は災害発生時、必要に応じて近畿大学薬学部にボランティア募集の要請をし、可能な学生が医薬品集積所などでの作業に従事します。
近畿大学の産学連携のメリットや実績についてまとめました。
実践的な内容になっており、その実績も大正製薬や牛乳石鹸とのコラボなど規模の大きなものばかりですね。
産学連携の実績を積んでいて、社会に出てからも活躍できる力を身につける機会がある近畿大学に、ぜひ進学を考えてみてはいかがでしょうか。