近畿大学文芸学部は、芸術の知識・技能と一般教養を幅広く学べる学部です。
先進的な取り組みによりテレビで紹介されることが多い近畿大学らしく、特色あふれる学部です。
専門分野ごとにコースを設けており、多彩な業界で活躍できるような人材育成をしています。
そんな近畿大学文芸学部ではどのようなことが学べるのか、学科・専攻ごとの特色やおすすめイベントを紹介します。
近畿大学文芸学部は、東大阪キャンパスにあります。
文学や芸術、歴史、言語を多角的な視点で学べる特色ある学部です。
いわゆる他大学の「文学部」の内容に芸術分野の視点が加わり、科目の枠組みを超えた学問に触れることができます。
近畿大学文芸学部の基本的な受講体系や、4年間のおもな流れを紹介します。
・7割が開放科目になっている
近畿大学文芸学部の特色は、各学科の枠組みを超えて受講できる科目がおよそ7割もある点です。
文学や芸術は、切っても切れない密接な関係にある分野です。
その両方を学ぶことで自身の専門分野を深く知ることにつながります。
一例を紹介すると、出版や映像分野に進みたいと考えており文学科の日本文学を専攻していても、芸術や文化デザインの講義を受けられるイメージです。
芸術的視点からの文化論や、ソーシャルメディアなどの新しい表現方法に触れることで、現在のメディア業界で求められる知識を得ることが可能です。
・文芸学部の4年間
文芸学部の1年目は専門分野を本格的に進む前に求められる、基礎的な素養を中心に学びます。
1年目から基礎ゼミがあるため、専門分野を学ぶために欠かせない知識を得ることが可能です。
2年目は1年目の基礎学習を生かし、自身の研究テーマ決定につながる専門分野を学びます。
芸術学科では実習が本格化し、技術や表現力を高めます。
3年目よりゼミがスタートし、フィールドワークや実習を交えて研究を進めていきます。
大学内外で作品展や公演を行うこともあり、表現力や企画力を身につけます。
4年目は3年間で培った知的体験を、卒業論文や卒業制作としてまとめ上げる仕上げの時期です。
近畿大学文芸学部で過ごした時間の集大成を披露し、次のステージへと羽ばたきます。
近畿大学文芸学部には、6つの学科・専攻があります。
それぞれに特色ある講座を展開しており、学びながら将来の進路を考えられる環境が整っています。
文芸学部の学科・専攻ごとの特色や卒業後の進路を紹介します。
・日本文学専攻
日本文学専攻は2つのコースを設定しています。
創作・評論コースでは、文学作品の創作・評論技術を学び、小説や雑誌等のメディア制作に生かします。
言語・文学コースでは、コミュニケーションや言語そのものについて学び、文学表現を読み解く力を養います。
資格は中学・高校の教員免許(国語)を取得可能です。
卒業後はマスメディアや教育関係など幅広い分野に進みます。
・英語英米文学専攻
英語圏の文学を軸として、外国文化を学びます。
英語力はもちろんのこと、日本語の語学力も高めていきます。
TOEFLとIELTSの指導にも力を入れています。
卒業後は語学力を生かし、翻訳や通訳、観光関連に進む人が多いです。
また日本の魅力を海外に紹介する分野で活躍する人もいます。
・舞台芸術専攻
舞台芸術専攻では、演劇等の舞台芸術について多角的に学びます。
演技・演出から舞台監督にいたるまで、舞台製作全般に関わる技能を習得するカリキュラムが組まれています。
また舞踊やコンテンポラリーといった身体表現に関するコースでは、踊りのテクニックや表現能力を実践的な取り組みを通して高めていきます。
このほか劇作家として戯曲作りを学んだり、舞台芸術を企画・批評の観点から専門知識として学んだりするコースもあります。
・造形芸術専攻
造形芸術専攻では、油彩画やグラフィックアートといった平面での表現や、陶芸や木材造形といった立体での表現を学びます。
また芸術学として美術史を学び、作品を見る目を養うことができます。
舞台芸術専攻とともに、エンターテイメントや芸術系の教育分野へ進むことが可能です。
文化・歴史学科では、考古学や民俗学を通した地域の歴史や、世界各国の歴史や文化を学びます。
また現代文化では、アニメ・音楽といったサブカルチャーやジェンダー問題など幅広いテーマを扱っています。
社会科や地歴公民の教員免許を取得できるほか、学芸員としても活躍できます。
そのため教育機関や公務員、NGOなどの進路がひらけるコースです。
文化デザイン学科は、デザイン、プロデュース、感性学で構成されています。
社会生活と芸術活動をつなげ、新しいイベントを企画したりします。
近畿大学病院と連携してホスピタルアート(美術展や音楽会)を開催し、メディアで紹介されるなど話題となりました。
2018年には、ハンブルク造形芸術大学(ドイツ)と共同で、互いの国のイメージを紹介する映像も制作しました。
文芸学部の中では一番新しいコースなのでまだ卒業生はいませんが、卒業後の進路はイベントプランナーやインテリアコーディネーター、企画・デザイン職などが期待されています。
近畿大学文芸学部は、舞台芸術専攻が主体となりさまざまなイベントを開催しています。
おもな催しは実習公演で、演劇ホールのあるD館にて開催されます。
中には学外の一般客が参加できるものもありますから、文芸学部で舞台芸術を学びたいと考えている方にぴったりです。
そこで実際に過去に行われたイベントを紹介します。
・高校生のための舞台芸術講座
ダンス・演劇を学びたい高校生向けに、文芸学部の教員が講師となり特別授業を行いました。
日本の演劇や戯曲はどのようなものなのかを紹介したり、ダンス体験をしたりしました。
もちろん舞台芸術は未経験の人でも参加可能で、講義と実技の両方を行いました。
近畿大学に入学すれば、どんな分野を学べるのかを具体的に紹介してもらえる企画です。
・教員・卒業生の劇団主宰者によるトークイベント
近畿大学にゆかりある劇作家を招いて、トークショーを開催しました。
関西エリアにおける演劇の実情や、舞台演劇の展望について最前線で活躍している主宰者の視点で語られました。
在学生にとっては卒業後の進路を考える上で重要なテーマですし、これから近畿大学に入学したい生徒にとっては専門科目選びの参考になるトークイベントです。
このほかにも造形芸術専攻の卒業生によるトークショーも開催されるなど、芸術全般に興味がある方へおすすめの企画です。
・「ひょうたん山夢街道まつり」内のパフォーマンスイベント
文芸学部の各学科が共同で、「ひょうたん山夢街道まつり」でパフォーマンスを行いました。
踊り念仏やコンテンポラリーダンスの紹介などを通して、郷土文化と現代芸術を見事にコラボレートしました。
ワークショップでは古代の歴史に触れながら、オリジナルの手鏡を制作して東大阪市の歴史を学びました。
地元のお祭りで開催されるイベントですから、大人から子どもまで手軽に参加できる点が魅力です。
近畿大学文芸学部の特色や魅力について紹介しました。
また紹介したもの以外にも、近畿大学文芸学部での学生生活に触れられるイベントは盛りだくさんです。
興味のある方はぜひ、オープンキャンパスなどにも足を運んでみてください。